Cases事例紹介

株式会社紀和産業

外国人材が支える製造業の“リアルな現場”

  • 製造業
  • 技人国(人材派遣)
  • インドネシア

企業様情報

企業名 株式会社紀和産業
所在地 静岡県湖西市
業務内容 真空配管製作、精密機械加工、真空機器販売
有料職業紹介事業者 株式会社KTCホールディングス

企業様インタビュー

代表取締役社長 村越紀彦様

大切に育てて、一緒に成長していくんだという姿勢があれば、大きな成果が得られますよ。

どうして外国人材を導入しようと考えたのですか?

ウチは半導体製造装置向けの部品を作っていて、どうしても需要の波が激しいんですよ。生産計画が急に変わることも多くて、従来の人員では対応が難しくなることがありました。そこで「外国人材を受け入れてみよう」と考えたのがきっかけですね。

初めて外国人材を採用するとき、社内には反対意見や不安もあったのではないでしょうか?

ありましたね。特に「日本人だって難しい仕事なのに、外国人にできるの?」とか「夜勤など条件が厳しい工程に入ってもらうのは心配」という声が多かったです。でも実際に採用してみると、みんな一生懸命学ぼうとする姿勢がとても強くて。言葉の面でハードルがある分、こちらが丁寧に接すれば必ず応えてくれるんだと実感しました。

外国人材の方が現場に入ると、やはり日本語の問題が大きいかと思います。具体的にはどのようにフォローしているのですか?

やはり日本語力を伸ばすのが大事なので、週に一度は勉強会の時間をとっています。現場で使う専門用語だけじゃなく、普段の会話でも必要な表現を教えるんです。日本人スタッフが教えることもあれば、外部講師を呼ぶこともあります。そこに真剣に取り組めば、1年ほどで機械操作や図面の読み方もしっかり身につく。日本人なら半年でできることを、外国人材なら1年かけてじっくり、というイメージですね。最初から「時間をかける」つもりで取り組むのがポイントで、焦らず段階を踏むことが肝心だと思います。彼らも最初は分からなくて当然なんです。そこを「教えれば必ずできる」と信じて向き合えば、想像以上に伸びますね。

インドネシアの方が多いということですが、宗教や文化の違いにも配慮されているとのこと。具体的にはどうされていますか?

彼らはイスラム教の方が多いので、会社に礼拝用の部屋を設けました。大事にしている習慣を尊重できる環境を作ることは欠かせないと考えたんです。それに加えて「困ったら必ず相談してほしい」と伝えています。言葉が完璧じゃなくても、少しでも体調が悪いとか、メンタル面で不安があるとか、早めに言ってくれればこちらも対処できますからね。
最初は「外国人材ってすぐに辞めるんじゃないか」と思ってた人もいましたが、むしろ辞めないです(笑)。みんな「ここで技術を覚えたい」「家族を支えたい」という強い思いを持って来てますから。ウチの現場だと、図面を読んでNC旋盤を動かし、自分でプログラムも組めるようになっていく。そこまで教わることで“手に職”がつくのが彼らの大きなやりがいになっているみたいですね。

紀和産業様では、技能試験に挑戦させたり、日本語試験を受けさせたりもしているそうですね。

そうです。例えば静岡県が主催するNC旋盤の初級や3級試験にチャレンジさせたり、N3レベルの日本語試験を受けさせたりしています。問題文はもちろん日本語なので大変ですが、合格すると大きな自信になる。「自分はやればできるんだ」っていう成功体験が、さらに勉強するモチベーションになるんですよ。3年や5年で帰国する技能実習生でも、それだけの経験と技術を身につけて帰れるなら、その先の人生に大きくプラスになるはずです。逆に日本に残りたいと希望する子もいれば、特定技能や永住権の取得を応援してあげたい。いずれにせよ、ここで学んだ技術と知識が「財産」になるはずです。

外国人材を受け入れることで、日本人スタッフ側も何か変化があるのでしょうか。

ありますよ。教えるためには、自分たちも「どう伝えれば分かりやすいか」を考えなきゃいけないし、図面や加工の内容を整理する必要がありますから。そうやって教えるプロセスを踏むと、日本人スタッフ自身もスキルアップしていくんです。言葉の壁がある分、コミュニケーション力が高まるのも大きいですね。
たまに日本人スタッフも日本語教室に顔を出したりして、逆に外国人スタッフから母国語を少し教わったり(笑)。そういう交流が生まれると、「国籍なんて関係なく、同じ仲間なんだ」という意識が自然と芽生えてきますよね。

これから外国人材を採用しようかなと考えている企業も増えていますが、まだ不安を抱えているところもあると思います。最後にアドバイスをお願いします。

まず「最初から高スキルを求めすぎない」ことですね。やっぱり言葉の壁も文化の違いもあるので、焦らず段階を踏んで育てるのが大事。そうすると、こちらも教え方が上手くなり、外国人材の方々も少しずつ慣れていく。結果的に、1~2年後には想像以上の戦力になってくれます。
もう一つは「彼らの人生を預かるつもりで接する」ということ。みんな覚悟を持って遠い国から来てくれてるんです。大切に育てて、一緒に成長していくんだという姿勢があれば、大きな成果が得られますよ。大変なこともありますが、やりがいも大きいですよ。ぜひチャレンジする企業が増えてくれたらうれしいですね。

外国人材インタビュー

ユスプさん

NC旋盤オペレーター

  • 技人国(人材派遣)
  • インドネシア

日本にずっといられるように勉強がんばります!

日本に来てどれくらい経って、今はどんな仕事をしていますか?

私はインドネシアから日本に来て5年です。紀和産業で旋盤機械のオペレーターをしています。毎日、新しいことを学ぶことができて楽しいです。

どうして日本に来ようと思いましたか?

日本は「ルールに厳しくて綺麗な国」だと思っていました。アニメやドラマを見たことがキッカケとなり、日本語を勉強して日本に行こうと思うようになりました。

実際に日本に来てみて、どんなことを感じましたか?

日本に来て驚いたことは、電車で困っているお年寄りがいても、周りの人が誰も手伝おうとしないことです。そこで私が手伝おうとすると「いいよいいよ」と言って遠慮されるということがありました。自分の国では当たり前のように思っていたことでも、文化が違うと対応も違うんだなということがわかりました。

日本語の勉強はどうでしたか?

日本に来る前に1年間日本語を勉強しました。最初に日本に来た時は技能実習生としてだったのですが、その時に日本語をN4レベルまで勉強しました。おかげで日本に来て困ることは少なかったです。

これからの目標は何ですか?

エンジニアとしての勉強を続けて資格も取って、日本でずっと働けるようにしたいです。日本に来ようと思っている人は日本語をよく勉強して、安心して働けるよう準備してほしいです。

ハンドリーさん

NC旋盤オペレーター

  • 技人国(人材派遣)
  • インドネシア

将来は2人の息子を日本の大学に行かせたいと思っています。そのために私は仕事を頑張っています!

日本に来てどれくらい経ちましたか?また、今の仕事はどんなところが好きですか?

私は日本に来て5年経ちました。紀和産業ではNC旋盤のオペレーターをしています。機械やプログラムを操作することが楽しいです。

どうして日本に来ようと思いましたか?

日本は「テクノロジーが進んでいて美しい国」というイメージがあり来てみたいと思いました。実際に日本に来て、イメージ通りでした。

日本語は難しいですか?

日本語はとても難しくて苦手です。今でも、ひらがなは分かりますが、漢字が難しくてわかりません。だから、これからも日本語を勉強しようと思っています。

将来のことはどう考えていますか?

私には2人の息子がいます。その息子たちは日本語が上手で勉強もできるので、将来は日本の大学に行かせたいと思っています。そのために仕事を頑張ります。

日本に来る人に伝えたいことはありますか?

日本に来る皆さんには、よく準備をして頑張ってほしいです。特に日本語をしっかり勉強することが大切だと思います。

事例一覧へ戻る

お問い合わせ

\ 本当に一緒に働きたい!/
そんな人材をお探しなら

受付時間:月〜金 9:0018:00

\ 24時間365日ご利用いただけます /

お問い合わせ